心地よきゃいいのか?
敬意を払いつつもスノッブさが鼻について近づかなかった1990年の渋谷。
でもその系統の音はとても好きだった。
渋谷でなく新宿の「シスコ」でジャケ買いしたのがサンデイズの「CAN'T BE SURE」の12インチシングル。梨ジャケの。
スミスほど複雑で、内向きではない透明な世界観。ネオアコブームの終焉を感じた。
洋楽と邦楽の間に階級的格差があったなぁ。
音楽がネット上で「記号」的に消費・消化されるようになって久しく状況も変わってきました。
(昨今のサブスクの発達で、音楽は安く大量消費される時代になりました。)
そして「さまざまな音楽を自分らしく楽しむ」時代に・・・
の中で鷲巣功が「洋楽」という特別な音楽領域の(偏りのある)考察で「私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか――日本ポピュラー音楽の洋楽受容史」について触れている。
新しい世代が音楽に求めるものは・・・どうすれば好みの一瞬の響きに出会えるか、それだけが目的だ。
らしい。それならば、邦楽(日本製の洋楽だが細かいことはこの際ヨコに置いておく)と洋楽は同じ地平線で(変なレッテルやエピソード抜きで)聴かれるので好ましいのでは?と思いきやそうではないらしい。
音楽に「共感」や「近さ」を求める人はそれゆえに洋楽への回路を閉ざす
!!
片方を知っているからといってもう片方を知ったことにはならないのに。
音楽に「共感」や「近さ」だけを求める立場は取らないなぁ。
心地よさもなれるとぬるくなる。